ボランティアの声
芳賀 孝志さん
2017.11.02
ボランティアの声
勝どきエリアのハウスで、ハウスキーピングのボランティアをさせていただいております。もともと妻がファミリーハウスの活動に熱心でしたが、フルタイムの就労に復帰することを機に、お役に立てるのであればいち家族として継続しようと、わたしが彼女の意思を引き継ぐことになりました。毎月限られた日数において、どのくらい利用者さまのお役に立っているのか不安ですが、個人的には、毎回、有意義に、楽しく、参加させていただいております。
その理由は、以下の通りです。
1.目的は、「利用者さまのための、快適な環境づくり」だけ
恒常的なボランティア活動への参加は、人生で初めてのことです。卒業後、30年以上、経済的利益のために働いてきました。その過程で、いろいろなしがらみの中を、泳いできました。一方で、利益追求なき活動の目的は、結局「ひとの満足度向上」のみだと思います。この、シンプルでわかりやすく、かつ静粛な目的が、わたしの中で、非常に腹落ちしています。
2.共通の目的をお持ちの、ボランティアのみなさんとの時間の共有
活動は、基本的に複数の「チーム」で行います。他のボランティアのみなさんとの人間関係には、利害は皆無で、彼ら、彼女たちの活動努力や意気込みは、純粋です。自営業を営むわたしのような、人間関係が限られるものとしては、普段の生活では出会えないみなさんと一緒に活動して、新たな価値観に気づく、非常に貴重な機会となっています。
3.たかが清掃、されど清掃、終わりなき快適さへの追求
毎回、利用者さまがハウスの空間に接する気持ちを思いながら、汚れを拭きます、ホコリを吸い取ります、ゴミを掃きます、モノを整理整頓します...。清掃には完成形がないことに、気がつきました。清掃という底なし沼の中でもがいていると、知らぬ間に無心になっている自分がいます。そして、自分もまだ、少しはまともな人間なのだと気づき、ちょっと安心します。
その昔、ある人から教えられた「掃除は見えないところをやるもの」だということを思い出します。「さて、次回のボランティア活動は、どうしようか?」と思いを馳せる自分がおります。とりあえず、「もう来なくていいよ」と言われるまで、続けさせていただきたいと思っています。